先日の記事で「剥離(はくり)骨折」と「裂離(れつり)骨折」は別物ですよ、という注釈を入れました。
剥離は「はがれる」、裂離は「裂ける」ような骨折です。
よく言うのが「突き指で剥離骨折した~」というのが時折ありますが、あれは殆ど裂離骨折ですね。

そしてそんな齟齬が生じやすい整形外科用語が
「複雑骨折」というやつです。
一般的に複雑骨折と言うと「中でちょっとぐちゃぐちゃになった骨折」をイメージするのですが、正確な複雑骨折とは「解放骨折」と呼ばれる、外から「骨が見えちゃってますよ」状態の骨折を指します。
厳密に言うと「外界と交通しているかどうか」というような言い方になりますが、要は出血を伴うような骨折のことを複雑骨折と言います。厳密に言うと真皮層まで傷付いているか否か。
じゃぁ、中でぐちゃちゃになっちゃった骨折を何というの?というと「複数骨折」、「重複骨折」あるいは「多発骨折」や「粉砕骨折」という言い方になります。
1本の骨が2か所で折れているものを「複数骨折」、1本の骨が3か所以上で折れているものを「重複骨折」、2本以上の骨が同時に居れているものを「多発骨折」と呼称します。これらは骨折数による分類となり、形状による分類は「粉砕骨折」となります。骨折数による分類なのか、骨折線による分類なのかと言う区別が必要になるので学生が困るところですね。
これらは柔整の国家試験なんかでは頻発なので1年の最初に必ず覚えなさいと出てくるやつになります。

粉砕骨折は文字通り木端微塵になっているもの。日本語むずかしい。
まぁ、臨床出てからそこまで言葉を気にしている人は接骨院関係者以外で見たこと無いんですけども。
多分、整形外科のお医者様でも患者様に説明するときは省略しておられるような気がする。
当院では私が教員やってた関係から正確に伝えようとは思っているので、あえてその辺りの言葉は使わずに説明する事が多いです。巷(ちまた)で使われている用語は言葉の誤解を招きやすかったりするので。
分かりやすい説明をモットーに。
しかしよく見ると齟齬(そご)って漢字も凄い漢字してますね。
それでは良い一日を。
