京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

タグ: 東洋医学

  • 暴飲暴食と東洋医学

    暴飲暴食と東洋医学

    先日、2年程通っていた研修会を修了し、打ち上げがあったのですが前日より良くなかった胃腸の調子が悪くなり1次会で離脱。
    帰宅してからゆっくりと寝てたら回復してたので睡眠時間も少なかったのかなとは思います。

    年末年始、もしそんな暴飲や暴食の状態が続くと、東洋医学的には「脾胃」に対する負担が大きくなり、失調に繋がります。

    まず食べ過ぎることで生じるのは「宿食(しゅくしょく)」
    食物が脾、胃で処理しきれずに停滞、胃もたれや悪臭便、眠気などに繋がります。
    これを繰り返すと脾胃の「運化」というエネルギーを運ぶ能力が低下し次のステージに移行します。

    それが「痰湿」という状態になります。場合によっては肥満に繋がります。
    胸や腹のつかえ、身体の重怠さを伴いやすいです。
    これに脾の気が足りないと虚証となり寒がり、無力感といった症状が出ます。

    逆に辛いもの、酒などが重なると胃熱となりやすく、口渇、口臭、便秘などが見られて食べた後の不快感が強くなります。

    こうなると実証となり胃の熱を除去してやらないといけません。
    熱を取るツボとして肘の曲池(きょくち)、胃を補助するツボとして内庭(ないてい)、去痰のツボとしてはスネにある豊隆(ほうりゅう)なんかが有名処。

    ただ、ちょっと難しいのが繰り返すと虚証と実証が入り混じる虚実挟雑(きょじつきょうざつ)となってしまう所です。
    食積の状態で実なのに、続くと脾気虚や胃陰虚って虚となる。さらに痰湿という状態は実証で…と、訳が分からなくなります。
    肥満の方は結構虚実両方あるので難しいです。

    刺激ばっかりではなく、消化の良いものを食べましょうね。
    それでは良い一日を。

  • 虚と実

    虚と実

    今朝は4℃だったのに防寒用のレインスーツ着るの忘れて腿の冷たさを感じながら出勤。
    途中で肩攣ったので冷えというものと攣るというのの関連を想起させられました。

    東洋医学的に身体を診る際、そこか「実」なのか「虚」なのかを判断する事をよく行います。
    「何」が足りているのか足りていないのか、意味は様々あるのですが一番わかりやすいのは「気」でしょうか。
    気には「正気」と「邪気」があり、正気が弱い場合は「虚」となりがちですし、邪気が強い場合は「実」となりやすいです。
    このとき正気の「実」や邪気の「虚」はあまり考えません。
    正気が満ちていれば邪に侵されず健康のはずですし、邪が少なければ、これも健康であるはずだからです。また他にも「血」の虚実があったりします。

    で、これを知ることで何が分かるのか?という話なのですが、自身の体質が虚証体質なのか、実証体質なのかが分かると日頃の気を付けるべきことが見えてくるという話です。

    ○虚証体質の方の特徴と対策について

    ・特徴
    冷えやすい、疲れやすい、胃腸が弱い、刺激に敏感、回復が遅い等

    こういった方は強い刺激は厳禁です。
    よくマッサージなどで強く揉まれたりすると逆に疲れが出てくるパターンですね。軽く撫でてあげるだけでも気が楽になりやすいです。
    基本的には「陽」の気が足りてないのでそれを補う事をメインとします。
    また食べるものも多く食べれないので少量で高栄養のものを。
    あとは睡眠をしっかりとりましょう。

    対策のお灸としては気虚なのか血虚なのか等で変わりますが、まず間違いないのが「三陰交」および「足三里」ですね。お腹の調子が悪いという方には「中脘」「関元」というツボも良いです。
    ※ここで紹介するツボの位置はなるべく簡単に分かりやすくしているので正確性は少し悪くなっています。
    ・三陰交:内くるぶしより指三本分上
    足三里:詳しくはこちら
    ・中脘:おへそと胸骨の一番下の部分を結ぶ線の真ん中。
    ・関元:おへそと恥骨を結ぶ直線の真ん中やや下。

    引用:図説 東洋医学 経穴編 (学研)

    ○実証体質の方の特徴と対策について

    ・特徴
    体力あり、イライラ・ストレス反応出やすい、腫れ・熱・痛みが強く出やすい、消化力は比較的あるが詰まりやすい等

    先ほどの逆になりますが、こういった方は強い刺激を好まれます。
    ただ、気が詰まりやすくイライラなどのストレスなどになりやすくもあります。
    また体力があるため運動もできるのですが、過度にすると熱がこもりやすく寝辛いといったことも。
    消化力があるため多く食べれるのですが、食べ過ぎてムカムカしてくることもしばしば。

    こういった方は呼吸等で身体をリラックスさせてやることが第一です。
    落ち着いた環境を作り、ゆっくりと深呼吸するだけでも気を落ち着かせることができます。

    先ほどとは逆に、お灸はどちらかというと不適です。
    円皮鍼やパイオネックスという鍼にシールを張ったものがあるのですが、これを「合谷」や「曲池」という肘のツボ、あるいは陰陵泉といった膝のツボに貼るのが良いですね。
    ・合谷:手の親指と人差し指の間の肉の中央。特に人差し指側の骨寄り
    ・曲池:肘を曲げた時に出来る外側のシワの端
    ・陰陵泉:先ほどの三陰交からずっと指を骨に沿って撫で上げ、膝付近で骨の隆起に当たるところ。

    ツボの画像を作ろうとGeminiと格闘してましたが言う事聞いてくれない…。
    それでは良い一日を。

    ※気と血の虚実についても書いたけど使う所なかったからここで供養しておく。
    ・気虚
     気とは何かをする際に消費するエネルギーのようなものと考えて頂ければ良いかと思います。つまり気が足りない状態はエネルギーが足りないので、体がだるい疲れやすい、消化吸収力が落ちる、不安、耳鳴などが生じます。
    ・気実
     逆に無駄にエネルギーがありすぎて詰まる状態。あるいは悪い気が多く滞ってしまう状態。この場合は熱がこもり、胸やけがし、気分が落ち着かずイライラする、胸から上が詰まったような状態に。といった感じに。
    ・血虚
     血もエネルギーではあります。こちらは特に栄養に関わる方なのですが、単純に失血が多かったりすると血虚という状態と言います。栄養が足りないので皮膚の張りがなくなり、唇が淡色に、眠りが浅くなり起こりやすくなったりします。
    ・血実
     悪い血が滞った状態。いわゆる瘀血(おけつ)の状態です。筋の引きつりや胸や腹の刺すような痛みなどがみられます。

  • 関節リウマチと鍼灸

    関節リウマチと鍼灸

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    数少ない鍼灸の保険適応となる疾患のうちの一つに「リウマチ」というものがあります。
    昔は細菌の毒素であったりウイルスが原因であると考えられていたようですが、現代では免疫異常が根本にあり、それに喫煙やストレス、感染症などが絡み合い発症するとされています。
    ただ、未だに根本原因は不明とされている疾患になります。

    以前は朝のこわばりがあるとか関節腫脹が幾つ以上あるというような診断基準だったのですが、今は以下のようになっています。

    • 症状がある関節の数
    • リウマトイド因子(RF)または抗CCP抗体の有無
    • CRPまたは赤沈値
    • 症状が続いている期間

    上記を点数化して一定以上の点数となると「リウマチ」と診断が付きます。
    ただ、発症してから早めに治療をした方が良いのもあって以下のような早期リウマチの診断基準なるものもあります。

    • 3関節以上の圧痛又は他動運動痛
    • 2関節以上の腫脹
    • 朝のこわばり
    • リウマトイド結節
    • ESR(赤沈値)20mm/hr以上の高値又はCRP陽性
    • リウマトイド因子陽性

    上記のうち3つ以上を満たす場合にリウマチではないかという疑いとなり、要経過観察となるわけですね。

    さて、そんなリウマチですが、鍼灸治療が効果があるとされるので保険適応疾患となっています。
    急性で痛みの強いものには鍼を、慢性的なものには灸が良いとされています。
    また、円皮鍼、皮内鍼といった皮膚に貼っておくような鍼も効果的とされています。
    特に指の変形疼痛には知熱灸といったお灸が効果的です。

    東洋医学的に考えた際、リウマチというものは無く、「痺症」というものに分類されます。
    これは「詰まって通じない」という意味合いになります。
    要は何らかの原因で経絡気血の運行が悪くなり、動きを出せない、またその部分の変形が生じてしまうというような考え方ですね。
    その後、滞ることによって出てくる証として「痰(たん)・瘀(お)・虚(きょ)」といったものが見られます。

    初期は「風・寒・湿・熱」が関節に侵入し発生。
    慢性化すると「痰湿(たんしつ)・瘀血・気血両虚・腎虚」などが入り組む形となり変形、拘縮、持続痛が出てしまうという考え方をします。

    まぁ、ここまでくると専門家向けで一般の方には何言ってんだという感じになってきましたが、治療としては背中の背部兪穴といわれる経穴を多用します。
    特に骨筋に関わるとしてやはり肝経、脾経の経穴を用いたいところ。

    じゃぁ、家庭で何が出来るか…となると毎度の如く「お灸」をしましょう。
    特に慢性化したものですね。
    動かしにくい、変形したような関節部分に直接せんねん灸などの台座灸を用いるのが良いですね。

    ただし、関節が赤く腫れ、熱感を持って痛みが出ている時は炎症が出ているために温めるのが厳禁の場合もあるので、そこは専門家に一度相談していただいた方が良いです。
    生兵法は大怪我の基とも言います。自己判断では悪化させることもありますのでご注意ください。

    それでは良い一日を。

  • 外郎売と奥の細道と三里のツボ

    外郎売と奥の細道と三里のツボ

    外郎売(ういろううり)という歌舞伎で演じられる趣向の一つをご存じでしょうか。
    よくアナウンサーや声優の活舌練習に用いられるセリフ芸の一つです。
    私も活舌練習とまでは言いませんが、出来るとちょっと格好良いな、と少しばかり練習していたことがあります。
    まぁ、ちょっと練習したところで同じところで躓きますし、もう諳んじるのも無理ですが。

    さて、その外郎売の中にこんなものがあります。

    ~~心得たんぽの川崎 神奈川 保土ヶ谷。戸塚は走って行けば やいとをすりむく三里ばかりか~~
    by 外郎売より一部抜粋

    正直ここの部分は「口が廻る」事を見せつける部分なのであまり意味はないとされています。
    それでも駄洒落として「やいと=灸」を据える「三里」というツボにかけて
    灸を据えて歩く以上の距離を勢いよく走りすぎていく…というような表現がされているようです。

    さて、この「三里」というツボについては千利休が「奥の細道」の序文に書いています。

    ~~股引の破れをつづり、笠の緒付けかへて、三里に灸すゆるより~~
    by 奥の細道より一部抜粋

    利休は東北地方を巡っていた時期があったわけですが、その日常の中に笠の紐を付け替えるのと同じように足三里に灸を据えるという行為があったことが窺い知れます。

    さて、この二つを挙げて何が言いたいかと言うと、昔から「足三里」というツボが日常的に使われていた、また灸というものが比較的庶民の日常に紛れていたと考えられるわけですよ。

    現代で”灸”というと「本当に効くの?」という感じになりがちなのですが、庶民でも出来る健康法の一つだったわけです。
    ですので皆さんも気軽に試してもらいたいのが灸なんですよ、と。
    今やドラッグストアで火をつけるだけで良い”せんねん灸”や煙の少ない”無煙灸”というものも売ってますしね。
    わざわざ買わなくても今の時期なら耐熱のペットボトルも出てるのでアレに熱めのお湯を入れてツボに当てても良いですね。

    そして紹介するツボとして「足三里」

    効能としては結構万能で
    胃痛 腹痛 下痢 食欲不振 下肢疼痛などが主たるものとして挙げられます。
    特に胃腸系に強い感じですね。
    古典から効能を引っ張ってくれば坐骨神経痛や痛風、鼻疾患、神経衰弱なんかにも良いとされます。
    そもそもそこまで悪いところが無くても健康を維持するための場所として用いられていたようです。

    教科書的には
    〇脛骨粗面の下縁の高さで脛骨前縁から外方2cmにある。
    〇脛骨粗面の最大膨隆部と腓骨頭を結んだ中点から指三本分下。
    〇犢鼻(とくび)の下3寸。
    というような表記になります。

    何処やねんという話ですが、一番簡単なのが
    脛(すね)を上へ摺り上げるように触ると急に盛り上がる部分があり、その外2cmmとなります。
    ここにお灸を据えましょう。あんまり熱く感じなければ2壮目、3壮目と据えて頂いても結構です。

    最後に、火傷にだけは注意しましょう。
    ほんのり温かい、ちょっと熱いぐらいで十分です。
    「熱っ!」となればすぐに取りましょうね。
    それでは良い一日を。

  • 円形脱毛症と鍼灸

    円形脱毛症と鍼灸

    よく鍼灸で「禿げ」は治りますか、という質問が来る時があります。
    これに関してはその方の頭皮の状態であるとか栄養状態であるとか色々な要素が絡み合ってくるので一概に「生えてくる」とは言い難いものになります。
    壮年性の脱毛症については「回復します!」とはちょっと言い切れませんが、ストレス性の円形脱毛症については比較的治療効果が出る事が多いです。

    何をするか、となると「お灸」を行います。
    もぐさを使った「知熱灸(ちねつきゅう)」というやつです。

    Image
    左がせんねん灸 中央下がもぐさの灸 10円玉は比較用
    このもぐさサイズを「米粒大(べいりゅうだい)」と言い、これを沢山燃やします。

    上記のサイズのもぐさだと一瞬だけ熱を感じる程度に熱くなります。
    なので「”知”熱灸」と言います。せんねん灸はお手軽なのですが、脱毛症には不向きだったり…。

    ただし、円形脱毛症の治療には時間がかかります。
    毛根が回復してくるまで少なくとも3か月は見ておいてもらいたいところです。
    初期は週に2回、産毛が生えてきたなら週1回を続けていく形ですね。
    初期は脱毛部拡大を抑える役割もあるので鍼治療と並行して治療したいところです。

    あと「毛」に関わる経絡としては「肺経」、
    頭髪に関わる部分では「腎経」が黄帝内経にも関わりのあるものとして記載されています。
    あるいは気 血 津液と呼ばれる身体の液体成分が不足しがちとも書かれることが多いです。
    これらの経絡を用いたり、それぞれの液体成分が増えるようにする治療を行います。

    それでは良い一日を。