京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

タグ: 東洋医学

  • ストレスと鍼灸(東洋医学)

    ストレスと鍼灸(東洋医学)

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    ストレスとは何か
    というと
    「何らかの刺激が身体に加えられた結果、身体に示された反応」
    となります。

    この”何らかの刺激”というと人間、生きてるだけで様々な”刺激”を受けています。
    音、光、衣類、空気、etc…
    なのでヒトは生きているだけでストレスを受けているという事になります。

    じゃあストレスを受けて体調が悪くなるというのはどういうことなのか、というと
    外界からの刺激に耐える力が強いか弱いか、あるいは対応できるかできないか、という話になります。
    それはそのヒト個人の性質であり、特徴でもあります。

    胃が辛くなる…というならば脾も弱い、元の気が弱いという性質でしょうし
    ストレスを受けて怒りっぽくなるというなら肝の気、火の気が強いということでしょう。
    Youtubeとかでゲームで失敗してコントローラーとか机を思い切りぶっ叩く人とか気の消耗が激しそうだとは思っています。

    ちょっと脱線しますが学生時代、火の気が強かったりすると顔の前面から火の気が上昇し燃え上がり前頭部(頭頂部だったか…?)から禿げやすくなるよと教えられました。ほんとかどうかは未だに定かでないんですが…。
    頭頂は厥陰肝経の気が上昇すると頭痛が起こるとかあるので分からなくはないです。
    閑話休題

    東洋医学ではそういったストレスによる気の不調等を整える作用があります。
    思いつめるような形でストレスを受ける方は”土”の気に作用し、また気を消耗します。そうなると土に関係する脾や胃に作用し胃痛や消化不良などを起こします。
    ストレスを受けて泣いてしまう、悲しくなるような方は金気を消耗します。またそういった方は肺をやられやすかったり風邪を引きやすかったり。
    先ほどの怒るような方だと血圧が上がる、筋がこわばるなどの症状が出やすく
    心配性で怖がるような場合は腎虚に繋がるような形で髪が抜けてきたりする円形脱毛症などが出る可能性があります。

    こういった形でストレスを受けてその方にどんな反応が出るかは人それぞれですが、特徴があります。
    鍼灸ではそういった方々に合わせた治療が出来ます。
    少し体がしんどい、精神的につらいという場合でも鍼灸治療で少し楽になるかもしれません。
    思いつめる前に一度ご相談いただければと思います。

    それでは良い一日を。

  • 逆流性食道炎の鍼灸治療

    逆流性食道炎の鍼灸治療

    ・胃がもたれる
    ・起床時に口の中が酸っぱい。
    ・胸が焼けるような感じがする。
    ・げっぷが多い

    こんな症状の時、胃酸の逆流が疑われます。
    これを東洋医学的に言うと「胃気上逆(いきじょうぎゃく)」という状態です。

    「胃」は次の「小腸」に対し飲食物を送る作用(和降)を持ちます。
    この「胃」の働きが悪くなると、飲食物を次に送れない、あるいは逆に上がってしまう状態となります。
    こうなると胸が苦しい、あるいは吐き気となって嘔吐してしまうという状態になります。

    原因は様々です。
    ストレスによる肝鬱、飲食過多による食滞、外邪による悪心、熱病による胃陰虚 等々
    鍼灸師的にはまず実証なのか虚証なのかを判断しましょう。

    基本的には腹痛の項で以前にも書きましたが脾の機能向上を目指しつつ胃の気を整えてやる必要があります。

    自分で何かできることは?となると
    生もの、冷たいもの、脂っこいものを多く食べて生じるというならば鳩尾と臍のど真ん中(中脘)にお灸を。
    食べ過ぎによるものが原因ならば先ほどの中脘と臍の間(下脘)にお灸をすると良いかと思います。
    お灸が無いなら少し熱めのお湯を入れたペットボトルの底なんかを当ててやると良いですね。

    ただし、食道炎が生じてしまっている場合は、一時的に軽くなるかとは思いますが、それだけでは治癒は難しいかと思います。
    なので、一度鍼灸院に訪れていただき、詳しい説明を聞いていただければと思います。
    完治まで少々時間がかかりますが、比較的効果が出やすい疾患です。

    ツボの取穴としては中脘、内関、足三里、脾兪、胃兪、膈兪などを用いるかな?
    胃酸過多の場合は足三里は少し注意しないといけないと思いますが。

    胃腸の調子というとブラックジャックの盲目の鍼灸師を思い出します。
    本編内で色々あった後、ブラックジャックに借りを返すという事で胃腸の調子が一生困らないという鍼を一本打って去っていくという。
    考えてみると私が鍼というものを知ったのはこれが最初かもしれません。

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    全話通して2回しか出てないのに「ウム、手ごたえあり」が、凄い記憶に残っている琵琶丸。
    実際にはこんなぶっとい針を打つことは無いです(笑)
    しかし最後のコマとか首から下描いてないのに違和感ないの表現が凄い。

    by ブラックジャック全集4巻 「座頭医師」より

    しかしブラックジャックよろしく、この琵琶丸も無免許なんですよね(笑)
    この場合、患者の同意が取れていないので傷害罪となってもおかしくはない。
    それでは良い一日を。

  • 胃痛の東洋医学

    胃痛の東洋医学

    金木犀が良い香りを漂わせています。まさに金風。
    秋というのは五行に照らし合わると”金”の気であり、色は”白”。
    なので白風とか色無き風というのも秋の季語になります。
    ただパンの匂いも漂っていたあたり秋渇き。

    さて、日本において体調不良があった場合に鍼灸治療を第一選択として選ばれる方は数%だと言われています。
    また、鍼灸全体の受療率としても5%程度だという調べもあったりします。

    しかし何故そこまで受ける方が少ないのか、となると
    何に効くのか分からない。普通の医療で十分では?といった知名度の低さが一番の所だと思います。
    なので私はこつこつと記事を書きつづけていたりします。

    で、胃痛。原因はストレスであったり暴飲暴食であったり様々です。
    内科さんでは症状にあった定型的なお薬が処方されますが、胃痛となると基本的には胃酸分泌抑制薬、胃粘膜保護の薬を処方されて終わり、というのが一般的です。
    勿論それで良くなるならばそれで良いのですが、それが効かないとなった時や、胃痛だけでなくイライラやしんどさ、不安感など”胃”以外の症状がお薬だけで良くなるとは限らないのですよね。
    ただ、鍼灸治療であれば総合的にすべてを治療を行うことが出来るのが良いところなのです。

    一口に”胃痛”と言っても様々です。
    ・食欲は無いけど、なんとなく食べてしまう。けど食べると痛みがある。
    ・胃が痛いのと同時に胸が苦しい感じがする。
    ・イライラと一緒に胸が張る感じで痛い。
    ・鳩尾を押さえると痛い、苦しい。逆に抑えると楽になる。
    等々

    東洋医学ではこういったそれぞれの症状に合わせて治療を行いますので、お薬で改善しない場合でも受けた直後から楽に感じるという事は多々あります。
    以下に簡単な説明を書きますが、なるべく簡単にするために専門家から見ると多少解釈の違いがあるかと思いますがご了承ください。

    A.冷たいものを食べての胃痛(寒邪)

     寒邪と呼ばれる”わるいもの”が体内に侵入、あるいは冷たいものの過食により生じる胃痛。
     これは脾胃と呼ばれる臓腑が「陽虚」という”温かさ”が足りない状態になってしまい生じる胃痛です。
     症状として胃の鈍痛、倦怠感、精神疲労、泥上便など、また食べると胃痛は軽減したりします。
     この場合はお腹の真ん中に鍼をしたりお灸をすることで単純に良くなることが多いです。

    B.食べ過ぎによる胃痛(食滞)

     食べ過ぎによって胃に飲食が停滞すると、それが湿熱と呼ばれるような湿気や熱が籠るような状態に変わります。
     そうなると気の流れが阻害されてしまい、また気が降りなくなることで胃痛が生じる状態です。
     胸がつかえる、口の中が粘つく、力が入らない、下痢する、舌の色が薄くなるなど。
     この場合は脾と胃の能力を単純に上げてやる必要があります。
     足三里や豊隆と呼ばれる足の外側にあるツボに対して鍼や灸をすることで胃腸がよく動くようになり楽になります。

    C.イライラ、ストレスによる胃痛(肝鬱)

     感情が不安定になるような状態を「情志の失調」といいます。
     こうなると怒りに関連する「肝」の働きが悪くなり、肝の機能である液体を流す力が弱くなることで胃痛が生じます。
     鳩尾付近が張る、げっぷ、ため息、胸苦しさがある。怒ると胃痛が悪化する。というような状態。
     これは精神的な部分が大きいので精神を落ち着けるようなツボを用います。
     「内関」という手首内側のシワから肘に向かって指三本分手前、2本ある腱の間にあります。
     ここに鍼…を行いますが、単純にもう片方の指でぐりぐり押さえて貰っても効果があったりします。

    D.疲労や不規則な生活による胃痛(脾胃虚寒)

     疲労や不規則な生活はそれだけで脾や胃を痛めます。またこれらは「陽」の気をコントロールする臓腑でもあるので陽虚(温かさが足りない)状態となり、その近くにある胃が温められず胃痛が生じるという状態です。
     先ほどの冷たいものが入って~とは違い、元から足りないものが多いので気が足りない、手足が冷たいなどの症状が出てきます。
     温めると楽、舌に歯の痕が残る、寒がり、精神疲労、食欲不振などが見られます。
     これも足三里なんかにお灸するのが良いですが、背中にお灸することで足りない気を足したり、熱を入れてやることで改善します。

    少々長くなりましたが、これでも一部分です。
    これらが並行して出てくることも当然ありますのでそれぞれに対応した治療が必要になります。
    逆に言うと、それぞれに対応した治療が出来るのが鍼灸の強みですので、気になった方は一度鍼灸治療を受けて頂ければよいかな、と思います。

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    AI画像によるステレオタイプのお灸。
    実際はこれの100分の1位の米粒より小さいサイズです。

    それでは良い一日を。
     

  • メニエール病と東洋医学

    メニエール病と東洋医学

    先日の記事で頭位めまい症を扱ったのですが、検索すると一緒によく出てくるメニエール病について。
    メニエール病とは
    ・突然の回転性めまい、あるいは耳鳴りを中心とする疾患。
    ・基本的には片耳の発症が多い。
    ・主に耳内のリンパ水腫が原因とされる。

    といった病気。
    症状が出た場合、なるべく早く対応することで改善する可能性が高いものと言われています。
    ただ、難聴に関しては改善しにくいものであるとされていますが、耳鳴りに関しては鍼灸治療で改善することも多いとされています。

    東洋医学的には水毒と呼ばれる状態。
    また耳に関わる臓腑としては「腎」が関係しているとされます。
    水の流れに腎臓が関わってると考えると分かりやすいです。
    また、肝は疏泄、つまりは隅々まで流れるような部分を司っているとも云われます。
    ですので血の流れが悪いという部分では肝血虚というような状態も考えられます。

    鍼灸治療を行う際にはこういった部分を治療するようにツボを選定します。
    風池、完骨、聴会、聴宮といった耳周囲のツボや百会という頭のてっぺんにあるツボ。
    また、痰湿といって胃腸の調子もおかしい場合は豊隆という足のツボなんかも用います。
    あまり他の院ではみられないようですが、百会へのお灸が良いですね。

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    耳周囲のツボ
    耳門(じもん)は手の少陽三焦経、聴宮(ちょうきゅう)は手の太陽小腸経、聴会(ちょうえ)は足の少陽胆経とすべて違う流れからくる。
    完骨翳風は乳様突起の前後であるが、完骨(かんこつ)の方が上にあり、翳風(えいふう)は先端の高さになる。

    めまいと難聴(耳鳴り)が一緒に出た場合、という想定でのお話でしたが、もちろんどちらかだけの場合でも治療対象となります。
    ただし、以前にも書きましたが”突発性難聴”の場合は耳鼻科でお薬を貰うのが一番早いと思われます。
    放置すると治らないので、めまいや難聴が出た場合は一度耳鼻科へ行った後、改善しないようでしたら鍼灸院を頼っていただくのも良いかと思います。

    それでは良い一日を。

  • 胸の痛み(東洋医学)

    胸の痛み(東洋医学)

    胸が痛い
    そんな状態はまぁ怖いですよね。
    特に胸の真ん中あたりで痛むというのは中々怖いものがあります。

    ただ、その痛みが肋骨に沿うようなものであれば、比較的安心?ではあります。
    肋間神経に沿ったような痛みであればヘルペスウィルスといった感染性のものが疑われるので一度病院を受診していただく方が良いですね。お薬でなんとかなるならその方が確実な部分はありますので。
    お薬飲んでも緩解しないような肋間神経痛であれば鍼灸での治療を見込んで来院されても良いと思います。お灸良いですよ。
    胸だけでなく息苦しいとか左肩が痛いとかいう場合は即病院行っていただくか、救急車呼んでください。心臓疾患の疑いがあります。

    以下ここでは原因不明の胸痛について書いていこうと思います。

    さて、東洋医学的に胸痛は「胸痺(きょうひ)」と書きますが、基本的には気が詰まった状態で生じるとされています。
    飲酒過多などによるものは痰濁と呼ばれる粘り気を持った水分が胸部に影響して胸部の気血の流れが悪くなり生じるとされます。
    また気分の鬱滞などにより瘀血と呼ばれ血が滞るような状態が生じれば、それはそのまま胸部の経絡に影響を及ぼし胸痛が生じます。
    あるいは胸部が今の時期のような寒気、寒邪の影響を受けても陽気が足りず気血の巡りが悪くなり胸痛が生じます。

    寒さによって背中側に生じる胸痛ならば陽虚によるもの。
    気滞や瘀血によるものであれば位置の決まった胸痛や夜間の胸痛で判断できます。
    あと瘀血かどうかは舌の色を見ましょう。普段より暗い色をしているならば瘀血の可能性あり、と言ったところです。

    瘀血や気滞によるものは血行の改善を行い、瘀血を除去するような治療が必要となります。
    陽虚であれば陽を足してやる必要があります。同じように血行の改善も行いますが、四肢が冷えていることも多いので温めてやることも必要になります。

    さて、これからの時期、そんな胸痛が出た時にはお茶が良いですね。
    瘀血に対しては紅花茶や陳皮(みかんの皮を干したもの)茶なんかは血行促進効果があるので良いとされます。
    あるいはシナモンティーなんかも。
    気滞についてはハーブ系のお茶、ミントやジャスミン、カモミール茶なんかがすっと気を流してくれます。

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    普段摂取するものから見直せると気軽でよいですが、やはり少し気になるという場合はご相談いただければと思います。
    それでは良い一日を。