京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

タグ: 東洋医学

  • ちり気の灸(小児はり)

    ちり気の灸(小児はり)

    鍼灸を学んでいると、時々「特効穴」というような「ある症状に対して特別効きやすい」といったツボが出てきます。
    小児斜差の灸(疳の虫)、中風七穴(脳卒中の特効)、脚気八処の灸(脚気)、子孕みの灸(不妊)など

    その中で比較的種類が多いのが疳の虫(かんのむし)の鍼灸。
    今時はあまり疳の虫という言い方はしないのかもしれませんが、要は「夜泣き」「表情が険しくなるような顔つき」「キーキー泣く」「夜尿症」「チック」「起立性調節障害」「小児喘息」など小児に生じる、原因が無いような症状群を対象として行う鍼灸治療があるということです。

    全てひっくるめて「小児鍼(しょうにしん)、小児ばり」と呼びます。

    ただ、鍼と書くと子どもに鍼刺すの?となりそうなのですが、小学生以下の場合は皮膚を軽く刺激するような板や棒を使うことが殆どです。

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    当院で使用している接触鍼 左二つは牛角で出来ています。

    こういったもので経絡やツボを刺激するのが小児はりというものになります。

    さて、タイトルに書いた「ちり気の灸」
    これは気を散らす、というような意味合いの灸になります。

    第3胸椎棘突起下、左右肩甲骨の中央ぐらいに「身柱:しんちゅう」というツボがあります。
    ここにお灸をすることで癇癪(かんしゃく)などを抑える効果があるというツボになります。
    ただ、お灸を怖がる場合は上記の接触鍼での治療となります。

    もしお子様にそういった傾向がある、夜中々寝てくれないなどありましたら一度ご相談いただければと思います。
    小児鍼は最初は週に2回行い、様子を見ながら週に1回を1か月から3か月程度で十分に効果が見られることが多いです。
    小児とありますが大人でも効果があったりするものなので、気が散る、ストレスで落ち着かないという事がありましたら是非受けて頂きたい治療となります。

    それでは良い一日を。

  • 病院か鍼灸院か

    病院か鍼灸院か

    梅雨入りして一週間ほど、ジメっとした感じになってきました。
    なんとなく身体が重い、しんどい、ダルい、といった症状の時も鍼は有効なのですが、じゃ、どんな時に鍼灸は良いの?というお話。

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    テルマエロマエⅡ(2014)より 古代ローマ人とお風呂の話。漫画原作。
    この時は確かギックリ腰だった気がしますが…ウチではこんなハリネズミみたいに刺すことはないです(笑)

    極論言ってしまえば「癌とか切除しなくてはならないもの、投薬で変わらないもの『以外』」でしょうか。
    例えば癌や胃潰瘍で穴が開いてしまっているようなもの、これはもう外科的に処置する必要がありますので鍼灸云々言ってる場合ではありません。
    一応、癌であれば終末期の疼痛抑制に、あるいは胃潰瘍なら胃酸を抑える、といった部分には鍼が適応できます。
    ただ、一番多いのは先日書いたような「原因不明の心房細動」のような、『見た目に異常はない』けれども不具合が出ているようなもの、といったものに鍼灸が適応されることが多いです。

    現代医療は素晴らしく、今ではほとんどの病気に病名が付き、ある程度どういった処置をすれば改善するかが分かっています。
    ただ、それでも痛みが出たり、うつになったりという事はあります。
    そういった時に西洋医学とは違った視点から治していこうね、というのが東洋医学であり鍼灸であると私は考えています。
    勿論、ギックリ腰のような応急的なモノであっても鎮痛効果は抜群です。

    西洋東洋両方の知識を持つのが鍼灸師で日本の医療従事者の中でもちょっとだけ特殊な立場です。
    そういった意味では気分障害や更年期障害、下痢便秘にぜんそくなど様々な疾患に対応できるのが鍼灸ですので、なんとなく医院では良くならなかった、という症状があればご相談いただければと思います。

    それでは良い週末を。

  • パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病、という病気をご存じでしょうか。
    日本では指定難病に登録されているもので、手の震え(振戦:しんせん)、動作の動き出しがゆっくりとなる、歩行が不安定になるといった症状が出る病気になります。
    原因としては脳内のドーパミンという物質を出す部分の細胞(黒質)が特定のタンパク(レビー小体)により委縮し生じるとされていますが、根本的な原因としては未だ分かっていません。

    ただ、ドーパミンが足りていないのでドーパミンを補うようなお薬である程度緩和する病気ではあります。

    著名人の中でも岡本太郎氏や美川憲一氏、バックトゥザフューチャーのマーティ役、マイケルJフォックス氏などが罹っている病気としても知られていたりします。

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    映画 ヒトラー~最後の12日間~ より指先を震わせながら眼鏡を外すシーン。ヒトラーなんかも生前の動画からパーキンソン病であったのではないかと言われています。 どちらかというとこのシーンでは振戦と言うより怒りから震えているという気はしますが。
    ちなみに映画のこの場面は字幕でよくネタにされているので…本編は見たことないです…。

    このパーキンソン病ですが、鍼灸治療の対象としてよく研究されています。
    私の手持ちの昭和30年位の古い本にも載ってるぐらい昔からあるということですね。

    さて、東洋医学的に考えると手指振戦(ふるえ)が出るようなものは「肝」の機能が低下していると考えます。
    特に「肝陰(精気)」「肝血」が不足し筋(脈)が栄養されていないという考え方ですね。
    さらに言うと「陰気」が足りていないという事は「腎」自体も機能低下が生じていると考えます。
    そこから「肝腎陰虚:かんじんいんきょ」という症の名前が付けられることが多いです。

    となると腎の気、血、陰気を補ってやる様な治療方針が主となります。
    以下ちょっと専門家向け

    さて、そういった場合に使われる経穴(ツボ)としては「陽陵泉」「百会」で震えを抑え、多気多血の目的で陽明の「手三里」「足三里」「合谷」を用い、「三陰交」で気血を補うといった治療が考えられます。

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    陽陵泉に足三里。どちらもよく使うツボです。

    どちらかというとパーキンソン病そのものに対処するというよりは、加齢によって気血不足が生じてるからそれをどうにかしましょうね、という考え方の方が強いです。
    ただ、しっかりと気血に対する対処が出来れば震えが収まったり力が入るようになったりするのが鍼灸の面白いところ。
    パーキンソン病や神経痛などがあり医師の同意が頂ければ保険による往診治療ができたりしますのでご相談いただければと思います。

    それでは良い一日を。

  • 初夏の東洋医学

    初夏の東洋医学

    ふと、受付から外を見ると中学校の樹が青々としてきました。
    春過ぎてもう初夏ですね。
    気温も25度を超える日が続くようになりました。既に暑い。
    5月5日からの15日間ほどを二十四節気で「立夏」というそうです。
    二十四節気は特定の日付ではなく、期間を示すものになります。

    ただ、温度変化も激しい季節です。
    外は暑いのに部屋の中、日陰は寒い、といった感じも多く感じます。

    こういった気温が上がる時、すなわち「陽」の気が急速に高まる時期となります。
    春の「木」気から夏の「火」気が活発になる時期でもあります。

    ただし、陽気が強くなるという事は陰気が弱くなるという事。
    あまり外の活動が多くなりすぎると、夜、寝る時に陽気が抑えられずに中々眠りづらくなったりします。
    なので「陰」の気が多めの食物を摂ったり、早めに寝ることで陰陽のバランスを取るのが東洋医学的な考え方となります。これは真夏でも同じことが言えます。

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    太極図。陰陽を考える時に必ず出てくるもの。
    俗称を「陰陽魚」。白と黒の魚に見立てられているとかなんとか。

    東洋医学、と考えると難しくなりがちですが、森羅万象「陰と陽」のバランス、という部分だけ考えてみると意外と簡単だったりします。暑くて「陽」が多いのであれば、適度に「陰」を補ってあげれば良いわけです。
    ただ、内部に「陰」を多くし過ぎると腹痛や下痢の原因になったりするので、あくまで「適度」にというわけです。

    最近は本当に季節のメリハリが激しいので、気持ちのいい季節からあっという間に暑くなりそうです。
    無理をしすぎず、休息や睡眠をしっかり取りながら、身体のバランスを崩さないよう過ごしていきたいところ。
    当院ではそういった季節の変化に合わせた治療も行っております。
    体調の変化を感じる際は、早めのケアを行っていきましょう。

    それでは良い一日を。

  • 五月病

    五月病

    ラジオを聴いていると五月病のお話をされていました。
    正直今年のGWは引っ越しで精一杯だったので五月病になるほど休んだ記憶がない。
    大型家電をすべて処分できたので、業者に頼まず段ボール箱十数箱を車で全て運んだのですが、意外と何とかなるもんです。
    これで通勤時間が10分ぐらい短縮されることになったんですが、結構移動したつもりなのに10分しか短縮されないのか、という気持ちも無くはないです。

    そんな五月病ですが、病名が付くとしたら軽度の「適応障害」あるいは「うつ病」という診断名が付くそうです。
    えらい仰々しいなと思ってしまいますが、日本は基本的に四月に環境変化が生じやすく、一月経ってGWという連休に体調を崩す、というのは本当に罠だとは思います。

    さて、五月病を東洋医学ではどう捉えるか、となると少しややこしくなります。

    この日記でも何度か出てくる陰陽五行説。
    万物は基本的に「木」「火」「土」「金」「水」の5つに分類され、さらに「陰」「陽」にも分けられるというのが東洋医学思想には存在します。
    その中で春は「木」の気が活発になるという時期になります。
    さらに「木」の気は体内の臓腑(ぞうふ)で言うと「肝」という部位が活発になる時期とされています。

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    臓器としての肝臓と「肝」は別物として考えたりするのが東洋医学。
    西洋医学から入ろうとすると混乱する元。

    肝には気や血をスムーズに巡らせる(疏泄:そせつ)という役割があるのですが、ストレスなどにより肝の気がうまく巡らなくなると気が詰まった状態(気滞)になります。これを肝気鬱結(かんきうっけつ)といい、これがイライラ、気分の落ち込み、ため息、不眠などの精神的な症状を引き起こします。

    これを治めるツボとしては有名な「合谷(ごうこく)」という拇指と示指の間にあるツボ、また「太衝(たいしょう)」というこれも足の母指と示指の間にあるツボ、左右合わせて「四関穴」と呼ばれるツボを用いる事が多いです。

    また、不安など精神的な面が安定しない場合は手首の内側の横ジワから指三本分(三横指)上にある「内関(ないかん)」、あるいは横ジワ上、小指側にあるツボ「神門」を用います。

    鍼灸治療ではこれらを用いることで精神的な安定を復調させていきます。
    気分が落ち込んで気が乗らない、やる気が出ないという方には一度鍼灸治療を受けて頂いて欲しいところです。

    ちなみに五月の「菖蒲湯」に使用される「水菖蒲」は漢方でも用いられますが、その効果として「うっ帯した気分を晴らし、気を開く働きのある開竅薬(かいきょうやく)に分類されます。
    「剣菖蒲」といい剣を模し邪気を払うという意味だけではなく、薬効的にも菖蒲湯は効果のあるものとされているわけですね。

    それでは良い週末を。