もう最近は「夏だ!体を動かそう!」みたいな文句はもう見ないですね。
熱中症で死んじゃいます。
実際先日、友人が救急車で運ばれたそうです。くわばらくわばら。
重篤な熱中症(熱射病)になった時の回復手段はビニールプールに水と氷を大量に入れて身体ごとドボンです。とにかく冷やして代謝落とすのと水分補給が大事です。
そしてよく我慢せずエアコン入れましょうね、という説明とともに貼られるのが以下のやつ。
これが正確かと言われると「否」なんですが、エアコン啓蒙としては有用・有効なのでここ10年位でよく引用される個人Web漫画です。(私もですが)限界までエアコンなしで過ごそうとする人多いんですよ。
ついでに言うと10年ほど前にゆで卵を元に戻す論文があったらしいですよ。
白身だけらしいですし、そっからの進捗が一切無いのでどうなんだという話なんですが。
Shear-Stress-Mediated Refolding of Proteins from Aggregates and Inclusion Bodies(2015)
じゃぁ、正確には何が起こってるの?というのが今日のお題。
熱中症の対処についてはどのサイトでも書いてあるので。
熱中症の詳細を
まず熱中症には大まかに「筋痙攣(けいれん)」「熱疲労」「熱射病」と分けられます。大まかに。今回はお薬原因は除外。
筋痙攣はこむらがえりのような痛みを伴う筋肉の収縮を指します。これも熱中症の一分類です。安静と水分補給。
次に熱疲労。脱力、倦怠感、悪心(吐き気)、失神などが生じますが、致死性ではないものを指します。これも安静と水分補給しっかりできれば大丈夫。
で、問題なのが熱射病。全身性の高体温と多臓器不全という内臓が上手に働かなくなり死に至る状態です。以下では熱射病の機序を詳しく。
体内に熱が籠ると発散させようとして皮膚の血管が拡張します、逆に内臓は血が流れにくくなるので虚血、すなわち内臓に血が足りなくなります。
それが続くと内臓諸器官の働きが不良となり多量の炎症物質(サイトカイン)が体内に流入。
これにより過剰な炎症反応により血液凝固系が活性化されて微小血管の閉塞→播種性血管内凝固症候群(DIC)、つまりは血管が詰まって多臓器不全にというのが重度の熱中症となります。8%ぐらいで死にます。
また炎症物質が大量に発生すると(血液脳関門を貫通して)脳内に入り込んで脳の浮腫を発生、そこから神経細胞死(アポトーシス)を引き起こすとも考えられているそうです。
熱中症診療ガイドライン2024
https://www.jaam.jp/info/2024/files/20240725_2024.pdf
脱水状態だとOS-1みたいなすぐに血液の水分となるような飲料水を摂ることで血液が全身に巡るようにすることが必要になりますが、意識飛んでるとそれもできないので輸液とかが必要になります。放っておくと死にます。
さらに子どもと老人は水分量が青年と比べて少なかったり調節機能自体が衰えていたりで熱中症になりやすいので注意です。
若い人もならないことはないですが、ニュース見てても基本、小学校でとか独り身がーとかですし。
なので夜暑いときはエアコン入れましょうね。
寝てる間って水分補給できないので汗かくと水分無くて死んじゃう…
それではよい一日を。