明日から一般的には「お盆」と呼ばれる週ですが、16日以外、当院は休まず診療いたします。
普段来れないという方も一度、ご相談、ご来院いただければと思います。
さて、当院では時折、患者様にお灸を勧めることがあります。
腱鞘炎や肩こり、お腹の調子が悪い、婦人科疾患等に効くのです。
そもそもお灸って何からできてるの?という所を今日は簡単に
まず日本でのお灸は「艾(もぐさ)」を燃やして何かしらの効果を得るために行います。
「もぐさ」は「ヨモギ」の葉裏の白い「綿毛」を集めたものを指します。
蓬餅のよもぎです。葉を使うのではなく、裏面の綿毛です。なので大量に必要となるためヨモギを育てる業者があるぐらいです。
当院で使用している高級艾です。これ一箱でン万円します。
ここで言う「高級」とは混じり物が少ない、純粋な綿毛という意味です。
反対は「粗挽き」「粗悪もぐさ」とかになります。葉部分がたくさん混じって高温になります。
これを皮膚の上で適度な大きさ(5mm以下)にして線香で燃やします。一瞬です。
比較画像。左のが米粒大(べいりゅうだい)サイズの1壮。
知熱灸という方法で用います。
捻って作りますが鍼灸師はもじって「ちねる」とよく言います。
単位は「壮(そう)」。
1壮で良ければ十数壮据えることもあります。
ドラッグストアで市販されている千年灸などは適切な大きさに固めてあり、火をつけるだけで良いので楽です。
よく漫画的表現で(粗悪もぐさを)山盛りにするお灸もありますが、あれを全部燃やすと確実に火傷します。なので燃やし切る前に除去します。
あるいは「隔物灸」といって間にショウガやニンニクの輪切りとかが挟んであることが多いです。私は学生時代、塩を間に挟む方法も学びました。
他にも「棒灸」といって棒状に紙に巻いたものを近づけるもの。
「箱灸」といって鉄網を張った升の上に山盛りの灸を乗せて燃やす方法など色々あります。
こういった「粗悪もぐさ」を使うものは煙がたくさん出るのでご自宅では難しいかも…
お灸の効果についてはまた後日。
それでは良い一日を。