京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

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  • 虚と実と東洋医学

    虚と実と東洋医学


    相も変わらず暑い日が続きます。
    昨年まで冷房なしの部屋で寝ていたのですが、今年から冷房付きの部屋となり文明の利器の恩恵を受けています。
    地球で生物が生きる温度の妙というものを感じますが、氷期は平均気温より5℃ほど低かったそうです。
    一応、地球規模で考えると今も氷期ではあるらしいですが。
    (この辺り調べると地球は氷河時代と無氷河時代に分けられ、今は氷河時代の無氷期というらしい。氷河期という言い方は推奨されず、氷期というとかなんとか)

    さて、東洋医学では症状に「虚」と「実」というものをあてはめて考える事があります。
    地球規模で温を実、冷を虚と考えられないことも無いのですが、ちょっとスケールが分からなくなるので人で考えましょう。

    何らかのものが満ちているような状態の部位を「実」、足りていない部分を「虚」

    この考え方が東洋医学(というより中医学)の基本の一つとなっています。
    当院での鍼灸治療の基本もこの虚実に基づいて行っています。

    例えば、痛みが強い、腫れている、熱を持っているような部位は「実」と考え、通常よりも不要なモノや気といったものが多すぎる、滞っていると考え、それらを排すような治療を行っていきます。それを「瀉(しゃ)法」と言います。
    逆に鈍痛である。冷えている。ゆっくりと症状が表れるようなものを「虚」と考え、足りていないものを補うように治療を行います。「補法」と言います。

    この虚と実が丁度良い状態が一番良い状態を「中庸(ちゅうよう)」と言い、この中庸の状態を目指して治療を行っていきます。

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    中庸と言えば「論語」の孔子 画像はWikipediaより
    東洋医学と直接の繋がりはあんまり無い。

    ただ、「子曰く」の通り、物事の中心が常に正しいというわけではありません。
    「足りていないのか」「満ち過ぎている」のかは人によって大小様々です。
    その方にとって適切な補・瀉の量を調整する必要はあります。
    この機微が治療家にとっては面白いところなのですが、言語化しにくいものの一つではあります。

    自身の身体の「実」と「虚」を考えてみるのも面白いかもしれませんね。
    それでは良い一日を。

  • 本態性高血圧症と鍼灸

    本態性高血圧症と鍼灸

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    手首に巻くタイプ。
    計測時は心臓の高さに合わせましょうね。

    高血圧症も色々原因があるわけですが、その中でも「本態性」とつくものに関してのお話。

    まず医学において「本態性」とは原因が分からないものになります。
    四肢末梢の血液の通りが悪かったり、腎疾患があったりとするならば、腎性高血圧などの診断名が付くのですが、何を診てもその高血圧の原因になるような疾患が見つからない場合に「本態性高血圧」という診断となります。

    自覚症状のないものもありますが、多くは頭痛、片頭痛、不眠、耳鳴、不安疲労などの症状がみられることが多いとされています。
    また、肩こり、便秘、下肢の痺れ感、浮腫などを起こすこともしばしば。

    大半はお薬で血圧を下げる事になりますが、鍼灸でも血圧を下げるような施術を行ったりもします。

    東洋医学的に高血圧を考えると

    ストレスによるもの、あるいは高齢によるもの、肥満によるもの
    といったものが挙げられます。

    〇ストレスによるもの
    ストレスが多くかかるとヒトの身体は気が鬱滞するような状態になります。また怒気などは「肝」とも関わり深く『肝気鬱滞』と呼ばれるような状態に。
    肝のエネルギーは「陽」の気を持つので、溜まったエネルギーは上へ上へ逃げようとし頭部へ気血が上昇、また、陽の気が強いと高血圧となる結果、頭痛やめまいを生じるような形になります。
    イライラや、顔面紅潮、のぼせ、目の充血などがみられます。

    〇高齢によるもの
    高齢になると「腎」にある気が減少してきます。腎の気は「陰」の性質を持つため、全身的に「陰」が弱くなり相対的に「陽」が強くなってしまいます。
    そうなるとまた陽の気である肝が強くなってしまい「肝陽上亢」という状態になり先ほどと同じく血圧が上がってしまいます。
    この時は腎虚の性質が強く出るので、耳鳴、不眠、腰、膝が崩れるといった症状が出やすくなります。

    〇肥満によるもの
    肥満は東洋医学的には胃腸の働きが衰え、無駄な水分やエネルギーを滞らせてしまうために生じるとされ、この時の胃腸の気に関わる所として「脾」や「腎」の気が足りない、「脾腎気虚」という状態により肥満が生じると考えられています。
    この時の気が虚していると水分の流れを悪くする邪魔者「痰湿」が生じ、さらにそこから全体の流れも悪くなる「経絡阻滞」という状況に。気血を流そうとする結果高血圧になる。という考え方ですね。
    むくみや頭重感、痰や息苦しさを感じます。

    これらそれぞれで少しずつ使うツボは違うので、高血圧を鍼灸でどうにかできない?とお思いの方は一度ご相談ください。
    大半はお薬でどうにかなるものですが、お薬が合わなかったり、薬でもあまり変わらなかったりという時には是非鍼灸を。

    それでは良い一日を。


  • 貧血と鍼灸

    貧血と鍼灸

    W杯は今朝結果を知りました。
    現地へ行った知り合いが居ますが、いくらかかって行ったのかの方が気になります。

    そして6/30日。水無月の日です。
    静岡に住んでた時は頑張って探し回りましたけど和菓子屋に無いんですよね。
    イオンで売ってたので毎年イオンに行くようになりました。

    さて、今日は貧血について。
    貧血、というと血が足りないという意味合いですが、正確に言うと血液の中の色素量、つまりは赤血球やヘモグロビン等と呼ばれるものが足りない状態を指します。
    では血が足りないと何がまずいのか、と言うと赤血球の働きが重要になります。

    赤血球と呼ばれるものの働き、それは「酸素を運ぶ」という役割があります。
    細かい事を言うと他にもなくは無いのですが、赤血球が足りないという事は「酸欠状態になる」という事なので。

    女性は毎月出血するという部分から慢性的に貧血になりやすいですし、また材料である「鉄」も不足気味になります。
    あるいはビタミンB12や葉酸といったビタミン類が足りなくても貧血になります。
    逆に男性で貧血あれば、腸管内でじわじわ出血しているような大病に繋がりかねないので注意が必要です。

    酸欠の状態でどんな症状が出るのか?

    だるさ、疲れやすい、息切れ、頭痛などがありますが、東洋医学的には爪が割れやすい、目がかすむ、肌が乾燥するといったものも「血」が足りない状態によって生じるとされます。

    病院では血を増やすのに鉄やビタミン類が処方されます。ただ、これだけでは身体が吸収できる能力が無ければ素通りしてしまいます。
    なので鍼灸では、身体を整え、吸収できる状態に調整していきます。

    特にお灸が良いのですが、ご自宅でも出来るところで言うと

    足三里 中脘 太谿 太衝 などが良いかと思います。

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    太谿(腎経)

    ドラッグストア等で市販されている「せんねん灸」と呼ばれるもので良いので1壮ずつ、ただ、あまりに温かさを感じないようでしたら温かく感じるまでいくつかを据えて頂くと良いですね。
    逆に直ぐに熱くなるようでしたら火傷しないように外してしまっても良いかと思います。その場合は他の所でゆっくりと出来るところで温めて頂ければ。

    貧血の場合は足先なんかは冷え気味の方も多いので中々熱く感じにくいこともあります。
    ゆっくりと身体を温めてあげるイメージで行っていきましょう。
    それでは良い一日を。

  • 病院か鍼灸院か

    病院か鍼灸院か

    梅雨入りして一週間ほど、ジメっとした感じになってきました。
    なんとなく身体が重い、しんどい、ダルい、といった症状の時も鍼は有効なのですが、じゃ、どんな時に鍼灸は良いの?というお話。

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    テルマエロマエⅡ(2014)より 古代ローマ人とお風呂の話。漫画原作。
    この時は確かギックリ腰だった気がしますが…ウチではこんなハリネズミみたいに刺すことはないです(笑)

    極論言ってしまえば「癌とか切除しなくてはならないもの、投薬で変わらないもの『以外』」でしょうか。
    例えば癌や胃潰瘍で穴が開いてしまっているようなもの、これはもう外科的に処置する必要がありますので鍼灸云々言ってる場合ではありません。
    一応、癌であれば終末期の疼痛抑制に、あるいは胃潰瘍なら胃酸を抑える、といった部分には鍼が適応できます。
    ただ、一番多いのは先日書いたような「原因不明の心房細動」のような、『見た目に異常はない』けれども不具合が出ているようなもの、といったものに鍼灸が適応されることが多いです。

    現代医療は素晴らしく、今ではほとんどの病気に病名が付き、ある程度どういった処置をすれば改善するかが分かっています。
    ただ、それでも痛みが出たり、うつになったりという事はあります。
    そういった時に西洋医学とは違った視点から治していこうね、というのが東洋医学であり鍼灸であると私は考えています。
    勿論、ギックリ腰のような応急的なモノであっても鎮痛効果は抜群です。

    西洋東洋両方の知識を持つのが鍼灸師で日本の医療従事者の中でもちょっとだけ特殊な立場です。
    そういった意味では気分障害や更年期障害、下痢便秘にぜんそくなど様々な疾患に対応できるのが鍼灸ですので、なんとなく医院では良くならなかった、という症状があればご相談いただければと思います。

    それでは良い週末を。

  • パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病、という病気をご存じでしょうか。
    日本では指定難病に登録されているもので、手の震え(振戦:しんせん)、動作の動き出しがゆっくりとなる、歩行が不安定になるといった症状が出る病気になります。
    原因としては脳内のドーパミンという物質を出す部分の細胞(黒質)が特定のタンパク(レビー小体)により委縮し生じるとされていますが、根本的な原因としては未だ分かっていません。

    ただ、ドーパミンが足りていないのでドーパミンを補うようなお薬である程度緩和する病気ではあります。

    著名人の中でも岡本太郎氏や美川憲一氏、バックトゥザフューチャーのマーティ役、マイケルJフォックス氏などが罹っている病気としても知られていたりします。

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    映画 ヒトラー~最後の12日間~ より指先を震わせながら眼鏡を外すシーン。ヒトラーなんかも生前の動画からパーキンソン病であったのではないかと言われています。 どちらかというとこのシーンでは振戦と言うより怒りから震えているという気はしますが。
    ちなみに映画のこの場面は字幕でよくネタにされているので…本編は見たことないです…。

    このパーキンソン病ですが、鍼灸治療の対象としてよく研究されています。
    私の手持ちの昭和30年位の古い本にも載ってるぐらい昔からあるということですね。

    さて、東洋医学的に考えると手指振戦(ふるえ)が出るようなものは「肝」の機能が低下していると考えます。
    特に「肝陰(精気)」「肝血」が不足し筋(脈)が栄養されていないという考え方ですね。
    さらに言うと「陰気」が足りていないという事は「腎」自体も機能低下が生じていると考えます。
    そこから「肝腎陰虚:かんじんいんきょ」という症の名前が付けられることが多いです。

    となると腎の気、血、陰気を補ってやる様な治療方針が主となります。
    以下ちょっと専門家向け

    さて、そういった場合に使われる経穴(ツボ)としては「陽陵泉」「百会」で震えを抑え、多気多血の目的で陽明の「手三里」「足三里」「合谷」を用い、「三陰交」で気血を補うといった治療が考えられます。

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    陽陵泉に足三里。どちらもよく使うツボです。

    どちらかというとパーキンソン病そのものに対処するというよりは、加齢によって気血不足が生じてるからそれをどうにかしましょうね、という考え方の方が強いです。
    ただ、しっかりと気血に対する対処が出来れば震えが収まったり力が入るようになったりするのが鍼灸の面白いところ。
    パーキンソン病や神経痛などがあり医師の同意が頂ければ保険による往診治療ができたりしますのでご相談いただければと思います。

    それでは良い一日を。