京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

タグ: 東洋医学

  • パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病と鍼

    パーキンソン病、という病気をご存じでしょうか。
    日本では指定難病に登録されているもので、手の震え(振戦:しんせん)、動作の動き出しがゆっくりとなる、歩行が不安定になるといった症状が出る病気になります。
    原因としては脳内のドーパミンという物質を出す部分の細胞(黒質)が特定のタンパク(レビー小体)により委縮し生じるとされていますが、根本的な原因としては未だ分かっていません。

    ただ、ドーパミンが足りていないのでドーパミンを補うようなお薬である程度緩和する病気ではあります。

    著名人の中でも岡本太郎氏や美川憲一氏、バックトゥザフューチャーのマーティ役、マイケルJフォックス氏などが罹っている病気としても知られていたりします。

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    映画 ヒトラー~最後の12日間~ より指先を震わせながら眼鏡を外すシーン。ヒトラーなんかも生前の動画からパーキンソン病であったのではないかと言われています。 どちらかというとこのシーンでは振戦と言うより怒りから震えているという気はしますが。
    ちなみに映画のこの場面は字幕でよくネタにされているので…本編は見たことないです…。

    このパーキンソン病ですが、鍼灸治療の対象としてよく研究されています。
    私の手持ちの昭和30年位の古い本にも載ってるぐらい昔からあるということですね。

    さて、東洋医学的に考えると手指振戦(ふるえ)が出るようなものは「肝」の機能が低下していると考えます。
    特に「肝陰(精気)」「肝血」が不足し筋(脈)が栄養されていないという考え方ですね。
    さらに言うと「陰気」が足りていないという事は「腎」自体も機能低下が生じていると考えます。
    そこから「肝腎陰虚:かんじんいんきょ」という症の名前が付けられることが多いです。

    となると腎の気、血、陰気を補ってやる様な治療方針が主となります。
    以下ちょっと専門家向け

    さて、そういった場合に使われる経穴(ツボ)としては「陽陵泉」「百会」で震えを抑え、多気多血の目的で陽明の「手三里」「足三里」「合谷」を用い、「三陰交」で気血を補うといった治療が考えられます。

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    陽陵泉に足三里。どちらもよく使うツボです。

    どちらかというとパーキンソン病そのものに対処するというよりは、加齢によって気血不足が生じてるからそれをどうにかしましょうね、という考え方の方が強いです。
    ただ、しっかりと気血に対する対処が出来れば震えが収まったり力が入るようになったりするのが鍼灸の面白いところ。
    パーキンソン病や神経痛などがあり医師の同意が頂ければ保険による往診治療ができたりしますのでご相談いただければと思います。

    それでは良い一日を。

  • 初夏の東洋医学

    初夏の東洋医学

    ふと、受付から外を見ると中学校の樹が青々としてきました。
    春過ぎてもう初夏ですね。
    気温も25度を超える日が続くようになりました。既に暑い。
    5月5日からの15日間ほどを二十四節気で「立夏」というそうです。
    二十四節気は特定の日付ではなく、期間を示すものになります。

    ただ、温度変化も激しい季節です。
    外は暑いのに部屋の中、日陰は寒い、といった感じも多く感じます。

    こういった気温が上がる時、すなわち「陽」の気が急速に高まる時期となります。
    春の「木」気から夏の「火」気が活発になる時期でもあります。

    ただし、陽気が強くなるという事は陰気が弱くなるという事。
    あまり外の活動が多くなりすぎると、夜、寝る時に陽気が抑えられずに中々眠りづらくなったりします。
    なので「陰」の気が多めの食物を摂ったり、早めに寝ることで陰陽のバランスを取るのが東洋医学的な考え方となります。これは真夏でも同じことが言えます。

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    太極図。陰陽を考える時に必ず出てくるもの。
    俗称を「陰陽魚」。白と黒の魚に見立てられているとかなんとか。

    東洋医学、と考えると難しくなりがちですが、森羅万象「陰と陽」のバランス、という部分だけ考えてみると意外と簡単だったりします。暑くて「陽」が多いのであれば、適度に「陰」を補ってあげれば良いわけです。
    ただ、内部に「陰」を多くし過ぎると腹痛や下痢の原因になったりするので、あくまで「適度」にというわけです。

    最近は本当に季節のメリハリが激しいので、気持ちのいい季節からあっという間に暑くなりそうです。
    無理をしすぎず、休息や睡眠をしっかり取りながら、身体のバランスを崩さないよう過ごしていきたいところ。
    当院ではそういった季節の変化に合わせた治療も行っております。
    体調の変化を感じる際は、早めのケアを行っていきましょう。

    それでは良い一日を。

  • 五月病

    五月病

    ラジオを聴いていると五月病のお話をされていました。
    正直今年のGWは引っ越しで精一杯だったので五月病になるほど休んだ記憶がない。
    大型家電をすべて処分できたので、業者に頼まず段ボール箱十数箱を車で全て運んだのですが、意外と何とかなるもんです。
    これで通勤時間が10分ぐらい短縮されることになったんですが、結構移動したつもりなのに10分しか短縮されないのか、という気持ちも無くはないです。

    そんな五月病ですが、病名が付くとしたら軽度の「適応障害」あるいは「うつ病」という診断名が付くそうです。
    えらい仰々しいなと思ってしまいますが、日本は基本的に四月に環境変化が生じやすく、一月経ってGWという連休に体調を崩す、というのは本当に罠だとは思います。

    さて、五月病を東洋医学ではどう捉えるか、となると少しややこしくなります。

    この日記でも何度か出てくる陰陽五行説。
    万物は基本的に「木」「火」「土」「金」「水」の5つに分類され、さらに「陰」「陽」にも分けられるというのが東洋医学思想には存在します。
    その中で春は「木」の気が活発になるという時期になります。
    さらに「木」の気は体内の臓腑(ぞうふ)で言うと「肝」という部位が活発になる時期とされています。

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    臓器としての肝臓と「肝」は別物として考えたりするのが東洋医学。
    西洋医学から入ろうとすると混乱する元。

    肝には気や血をスムーズに巡らせる(疏泄:そせつ)という役割があるのですが、ストレスなどにより肝の気がうまく巡らなくなると気が詰まった状態(気滞)になります。これを肝気鬱結(かんきうっけつ)といい、これがイライラ、気分の落ち込み、ため息、不眠などの精神的な症状を引き起こします。

    これを治めるツボとしては有名な「合谷(ごうこく)」という拇指と示指の間にあるツボ、また「太衝(たいしょう)」というこれも足の母指と示指の間にあるツボ、左右合わせて「四関穴」と呼ばれるツボを用いる事が多いです。

    また、不安など精神的な面が安定しない場合は手首の内側の横ジワから指三本分(三横指)上にある「内関(ないかん)」、あるいは横ジワ上、小指側にあるツボ「神門」を用います。

    鍼灸治療ではこれらを用いることで精神的な安定を復調させていきます。
    気分が落ち込んで気が乗らない、やる気が出ないという方には一度鍼灸治療を受けて頂いて欲しいところです。

    ちなみに五月の「菖蒲湯」に使用される「水菖蒲」は漢方でも用いられますが、その効果として「うっ帯した気分を晴らし、気を開く働きのある開竅薬(かいきょうやく)に分類されます。
    「剣菖蒲」といい剣を模し邪気を払うという意味だけではなく、薬効的にも菖蒲湯は効果のあるものとされているわけですね。

    それでは良い週末を。

  • 汗と東洋医学

    汗と東洋医学

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    なんか気温が下がったり上がったりで本当に大変な感じが凄い。

    そして、その体温調節に非常に大切になるのが汗。
    ヒートテックなんか着てると気付かぬうちの腋汗なんかも気になる方も多いと思います。
    基本的に汗には体温調節、肌の湿度保持、異物からの防御なんかの働きがあるものなので全く出ていないと体温は上がる、肌はカサカサで感染症に…なんてのも考えられるわけです。

    五行的には汗は心の液と言われます(火の気ですね)。身体の陽の気が津液という水分を蒸化、体表から出るものが汗となります。なので出ないと陽気不足となります。元気が足りない!

    (ちなみに木気→涙(るい)、土気→涎(よだれ)、金気→涕(てい、なみだ)、水気→唾(つば)。
    涙は感激、喜びの涕、涕は悲しみの涕。涎は口腔を潤す液体、唾は腎気を潤す液体。)

    さて、東洋医学ではちょっと聞き慣れない汗の名称があったりします。
    盗汗(とうかん)と自汗(じかん)というもの。

    まず自汗とは「日頃から汗をかきやすい、何もしなくても汗がでやすい状態」を言います。
    東洋医学では体表に「衛気(えき)」という気が巡っており、それが外邪を近づけないという作用があるとされています。また腠理(そうり)の開閉(毛穴の開閉)という、汗のコントロールを行ってくれています。
    ただ、これは気が足りないと、表面を覆う衛気もなくなってしまい、汗のコントロールも出来なくなくなり、自汗という状態を引き起こします。気虚ですね。

    さらに盗汗。これはシンプルに言うと多めの寝汗です。
    前提として「気」は陽の、「体内の水分(津液)」は陰の性質を持っているのですが、この陰陽のバランスが崩れ、寝ている間に相対的に陽の気が強くなってしまった場合に、無駄に水分を浪費して熱を下げようとしてしまう状態です。こうなると朝から倦怠感が出たりしますが、更年期障害などでも生じます。言葉としては「陰虚火旺(いんきょかおう)」という状態ですね。ただ、基盤に腎虚(陰虚)があり、熱(陽 )が強くなってしまうことが多いです。

    これらは鍼灸の学生でも初めの方につまづく言葉ではないでしょうか。
    治療にはそれぞれ気虚、あるいは腎虚に対するような治療を行う事が多いです。
    汗っかき、あるいは寝汗でお困りの方は一度鍼灸を試してみるのも良いかと思います。

    それでは良い一日を。

  • 歯痛と鍼灸

    歯痛と鍼灸

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    昨年、歯が欠けたことで歯科医に通うこととなり、次いで数本虫歯が見つかり地道に1本ずつ治して頂いている状態なのですが、その中の一本が中々深いところまでいっていたようで…

    「虫歯は取ったけど、少し様子見で。痛むようなら神経抜かないといけないね」

    という状態です。
    神経を抜くとその歯への新陳代謝がストップしてしまい、将来的に脆くなるので歯科医師的にも神経は取りたくないというのが普通です。私も抜きたくはない。

    ただ、炎症による痛みを抑えるだけであれば鍼灸の出番です。
    これが虫歯由来とかだと一時しのぎにしかならないのですが、鍼灸において鍼麻酔という分野がちゃんとあるんですよ。

    1950年代には中国で針麻酔という分野が確立しており、手術で用いられるぐらいメジャーなものだったようです。
    私の手持ちの本に「針刺麻酔(中国人民出版社,1972)」という本があるのですが、そこでは脳手術でも用いられていたとかいう話もあります。
    …流石に現代ではちょっと…という話ではあります(笑)

    ことあるごとに「毛主席の~」とか「劉少奇のたぐいのペテン師」「プロレタリア文化大革命このかた、ハリ麻酔は急速に発展した。」とか書いてあり、文革真っ只中の本なので思想とか時代背景とか知れて面白い本ではあるのですがね。こう書くとちょっと信憑性薄いなこの本…。

    さて、現代鍼灸で実際にはどうするのか。
    経絡的には大腸経と呼ばれる経絡を用います。
    気の流れツボの配置というものは面白いもので、手の親指辺りを通過する流れが歯に繋がっているというもの。
    上の歯だと胃経、足の外側を通るような経絡を用いると良いとされていたりもしますが、書籍によっては逆のものもあるので気を付けないといけないところ。
    古代鍼灸の本、”霊枢(れいすう)”では「冷水を飲んで痛まないものは胃経、痛むものは大腸経を取れ」なんてのも書かれています。

    ツボの名前としては下関(げかん)、四白(しはく)といった顎の周りのツボ。
    あるいは手の合谷、三間(さんかん)といったツボに鍼を刺して通電することで痛みを抑えます。

    食いしばりで歯が痛い…というような場合は一度ご相談頂いても良いかと思います。
    ただし、虫歯の場合はまず歯科を受診しましょうね。

    それでは良い一日を。