今回はぎっくり腰で起き上がれない、あるいは病院でヘルニアですね。と言われたことがあるけど結局ヘルニアって何なん?という方へのコラム。
ヘルニア=脱出・突出という意味
この「脱出」は本来の場所から、あってはならない場所へ移動してしまうという意味です。
ですので腰椎椎間板ヘルニアとか臍ヘルニアとか鼠経ヘルニアとか色々あります。
椎間板は骨と骨との間にあるクッションが、後ろ二つは「腸」が本来の位置から脱出してしまっている状態をいいます。
が、ここでは一般的によく言われる「椎間板ヘルニア」について説明します。
まぁ、他のサイトの方が図もあって分かりやすいサイトはいくらでもあるので専門用語をなるべく避けて、雑学交えていきましょう。
まず背骨、首と胸と腰の背骨合わせて24個ほどあるのですが、それのほぼ全ての間に「椎間板」というクッション材が挟まっています。
このクッション。水分を沢山含んでいるので衝撃吸収やら背骨の隙間を作ったりしてくれているのですが、負荷がかかりすぎる、あるいは加齢により水分が減ってくると裂けたり割れたりします。
その裂け目からクッション材の芯になっている部分(髄核)がブチュッと、『脱出』してしまうんですね。
で、飛び出た芯が余所の神経やら何やらを圧迫してきてしまうと痺れとかが出てきてしまう…といった感じ。
ちなみにこの椎間板。朝と夜とで保水量が全然違うので、身長測るなら朝の方が高いです。
歳取るとさらに保水の限界値自体が減るので身長が減る主な原因となります。
脊柱の長さの20%位は椎間板なので、これの厚みが半分になると考えると70cmぐらいある背骨が7cmぐらい減る→身長が7cm縮むという事になります。骨量の減少も考えると加齢で10cmぐらい身長が減ってもおかしくはないという事です。
閑話休題
で、飛び出してしまった芯(髄核)ですが、芯自体をどうにかするとなると整形外科さんでの手術しかありません。
ただ、椎間板に加わる圧力を下げてあげれば多少は引っ込むと言われています。
当院でもヘルニアの処置としては椎間板内圧を下げるような処置を行ったり、炎症を抑えるために鍼したりといった事が主な治療となります。
怖いのがヘルニアと聞いて検査も何もしないで整体行為を行うような整体院などは注意していただきたいとは思います。
10代の時に生じたヘルニアなんかは加齢とともに脱出部分が吸収されてなくなっていったりもするので「若いときにもの凄い腰痛をやったことがある」といった中高年の方でも実はヘルニアが原因でない可能性もあるので十分な検査が必要です。
当院では本当に神経の圧迫があるかどうか、打鍵槌やMMT他、様々な検査法を用いて原因をしっかりと究明します。

その上で適切な治療法を提示させていただきますのでヘルニア等診断されて痺れがあったりされるかたも安心してご相談いただければと思います。
それでは良い一日を。

