京都市伏見区の視力回復・姿勢改善・腰痛改善などの鍼灸接骨院

たかのめ はり灸治療院 接骨院

タグ: 怪我

  • スポーツ固有のケガ(サッカー②)

    スポーツ固有のケガ(サッカー②)

    もうエアコンが不要になってきました。
    ただ、近いうちに暖房でまた必要になるんだろうな…と。

    前回は下肢の肉ばなれについて。
    ただし、サッカー多い怪我としては股関節周りや足首も当然。
    今日はその辺を簡単に

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    AI画像。違和感ないようになってきてはいますが、まだどこか不気味の谷がある。
    グロインペイン症候群

    鼠径部・股関節周囲で痛みが出たりする総称になります。
    総称なので病態は鋭い痛み、鈍い痛み、ビリビリする感じなど様々、原因も様々。
    ただ、基本的には恥骨部、あるいは下前腸骨棘と言って大腿直筋というふとももの筋肉の付着部に痛みが出ていることが多いです。

    原因はその筋の付着部の炎症、恥骨結合部の可動不全、鼠経靭帯への負荷などが考えられます。
    対応としてはストレッチなどが有効であることが多いですが
    ・両腿の間に手を入れて腿を閉じるように力を入れて痛みがある。
    ・仰向けで膝を抱きかかえるようにした際に、付け根が痛む。
    ・仰向けで膝を立ててから両膝を外に倒したときに痛みが出る。
    以上のような状態であれば、一度専門家に見て貰うのが良いかと思います。

    前十字靭帯損傷(ACL損傷)&半月板損傷

    ストップアンドダッシュや相手との接触時に膝の内部の靭帯や軟骨が損傷してしまう状態です。靭帯も半月板も膝の安定性に関わる部分ですが、今回紹介する中では一番程度が酷い状態。

    基本的に人体において、「関節内の損傷」というものは治りが悪いものと考えてください。

    関節内を満たすのは血液ではなく滑液(かつえき)といって、滑りを良くする粘液になります。
    血液と違って治すために必要な栄養素があまり含まれておらず、損傷した組織が回復するのに非常に時間がかかってしまいます。
    時間がかかりすぎると今度は身体が治ろうとする力をなくしてしまいます。
    そうなると切れた&損傷した組織がそのままになってしまいます。

    なので前十字靭帯や半月板の断裂は手術適応が優先されます。若いプレーヤーについては特に。当院では保存療法を行いますが、しっかりとした後療法(リハビリ)を行うことを前提に治療を行います。

    シンスプリント

    脛(すね)の内側、骨のキワが痛むようなものをシンスプリントと言います。
    代表的なOver use(使いすぎ症候群)ですね。
    内くるぶしの後方を通過する筋が骨膜を刺激、あるいはその筋自体の緊張・損傷により、重度になると歩行するだけでも痛みが出るようになります。
    足底のストレッチや外側に向いてしまった踵のアライメントの調整が必要になります。
    これも安静が第一選択となります。
    ここでいう安静は「スポーツの制限」という形ですね。歩くなというわけではありません。
    治療としては適切な筋弛緩および電療により回復の促進を促し、適切な動きの再教育とアライメントの調整を行います。

    オスグッドシュラッター病

    これに関してはバスケットボールの項でも書きましたが、膝の前、脛骨粗面と呼ばれる部分が大腿四頭筋に引っ張られて骨膜部分が変形してきてしまう病状。
    膝のお皿の下部分での痛みがあると要注意ですね。
    アイシングと運動制限が必要なのと大腿四頭筋のストレッチが必須です。
    一度変形してしまった骨は元の形には戻りませんので変形前、痛みが出た段階で早期に対処しなければ正座すると出っ張った部分が当たって痛いといった日常生活でも影響が出たりします。
    酷いようでしたらオスグット用のサポーター等も併用する必要があります。

    代表的な外傷はこんなところでしょうか。
    こういった軟部組織損傷と呼ばれる病態について、当院では超音波画像により施療ができるかどうかを判断させていただきます。
    また他院で中々治らないというものについても、どのような状態であるかを適切に判断させていただきますのでお気軽にご相談ください。

    それでは良い一日を。

  • 股関節の痛みはなぜ生じる。

    股関節の痛みはなぜ生じる。

    昨夜の皆既月食はどうしようかと迷った挙句、普通に寝てました(笑)
    窓開けて寝られる気候になってきたので良いですね。

    そうやって涼しくなってくると少し位散歩に出ようかな、という時候になって参りましたが歩行中に足の付け根が痛む、こうなるともう散歩するのも嫌になります。
    歩き方を変えたり、体重がかからないようにしたりして痛みが無いように歩くしかないとなります。

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    さて、その股関節痛、原因は何でしょう?

    加齢で生じる場合は基本的には「変形」や「摩耗」が一番多いかと思います。
    股の「関節」をつくる骨は「大腿骨」と「寛骨」。
    特に大腿骨の関節部分は、通常滑らかな球体をしていますが、加齢により軟骨部分が減り、変形してくるとデコボコになり、骨と骨がこすれ合わさり痛みが出る。こうなってしまうともう手術で骨頭部分を人工関節にしないといけなくなります。
    できればそうなる前にスムーズに関節が動くような歩行方法や治療を受けていただくのが一番です。

    次の理由としては周辺部の筋のアンバランス。
    これは加齢だけでなく、若い人にも起こります。特にグロインペイン症候群と呼ばれるような鼠径部周辺に痛みがある、といったものは筋のアンバランスによるものが多いと感じます。
    関節の可動性が悪くなっている場合もありますが、治療により改善することが可能です。
    普段の生活や歩行の癖などから出てる可能性ものありますので一度接骨院等で確認するのが良いかと思います。

    あとは腰が原因の場合。
    腰のヘルニアなんかでも場所によっては股関節部に痛みが出てきたりします。直接的には影響がなくても歩行がおかしくなったりすると股関節に症状が出てくることもあり得ます。
    坐骨神経痛…は股関節よりも大体後面で出てくることの方が多いですが、ゼロとは言えません。

    さて、こういった原因を見た上で貴方の股関節痛は原因は何でしょうか?
    過度な変形については手術を考えますが、他の問題であればきちんと診察を受けて治療を受ければ改善する見込みはあります。

    当院ではそういった股関節の痛みに対し、歩行や筋の強さなどの適切な評価と治療を行っております。
    少しでも不安があるようでしたら一度ご相談いただければと思います。

    それでは良い一日を。

  • 五十肩とは

    五十肩とは

    7月も終わり…この連続投稿も一旦これで区切りにしたいとは思っています。
    一月なんとか続けられましたが、一度AIに任せて書かせてみようとしたら読者受けしそうなコラムが出来上がって「自分で書いてる意味は…」となりました。
    それでも細かく伝えていきたいことあるので今後ともなるべく自分で書いていきたいです。
    あとAIは脱線してくれない。

    さて、今来られている患者様の中でも比較的多いのが「肩の痛み」。特に四十肩とか五十肩といったもの。
    これは何かと簡潔に言うと

    となります。
    肩の痛みの原因として腱板損傷、石灰沈着性腱板炎、インピンジメント症候群、変形性肩関節症といったものがありますが、これらを除外してまだ原因がはっきりしないものを「肩関節周囲炎」として「四十肩」や「五十肩」と言います。四十肩も五十肩もモノは同じです。

    接骨院でも整形外科でもそこまで区別しているところは少ないかと思いますし、特に柔道整復師で理解している人はどれだけ居られるかとは思います。特に接骨院では全て「肩関節捻挫」で説明されてしまうので…。
    ただ、説明するときは手っ取り早いのと理解してもらいやすいので「五十肩」と言ってしまっている所も多いとは思います。

    治療…の前にこの疾患がどのような経過を辿るのかだけ。
    炎症期:数週~数か月
    拘縮期:数か月~1年
    回復期:数か月~
    すごい大雑把に書くとこんな感じ。だって個人差大きいんや…

    炎症期は一番痛い時期です。四六時中痛かったりするんですが、特徴としては夜間痛といって寝ようとしてても痛みで寝れなかったり、ちょっとした寝返りで激痛が走るとかそんな感じ。ただ、石灰沈着性腱板炎とかでも同様の症状が出るので超音波検査などが有効です。
    この時期は正直何をしても痛いので炎症による腫脹が広がらないようにアイシングと包帯による圧迫固定が有効となります。何もしないと炎症が中々引かないので数週間から人によっては数か月続くことがあります。

    拘縮期は炎症は引いてくるけども動かすと痛みが出る状態です。
    ですが、この時期にしっかり可動域を動かさないと凍結肩(フローズンショルダー)と言って肩の動く範囲がもの凄く制限される状態になります。ただ、無理に動かすと炎症が復活するので適度に動かしていきます。
    よく言われるのがアイロン体操といって前屈みでアイロンなどの適度な重さのモノを持って肩を頂点とした円錐を描くように腕を下げたままぐるぐる回すといったリハビリが有効です。

    回復期、これは先の拘縮の疼痛がなくなってくる時期です。
    癒着によって可動域の制限が残っていたりするのでしっかりとしたストレッチなどによるリハビリは継続していく必要があります。
    ただ、この時期は突然やってくることがあり「気付いたら痛みがなくなっていた」「ある日突然、肩が上がるようになった」という方もおられます。何も治療行為をしないと1年位かかることはざらです。ちゃんと治療していれば数週間でここまで至ることができます。

    五十肩の体験記は探すと沢山出てきますが、大概放置しておくと大変なことになってるものばかりですね。

    Wata

    by わたるがぴゅん
    投球負荷による肩の炎症

    画像は「わたるがぴゅん」という平成初期の中学野球漫画で主人公が魔球を投げすぎた結果の肩の炎症。これは原因が明確なので五十肩とは言いませんが、この後このお爺さんがマチ針で鍼治療??を行います。興味があれば古本屋探してください。ドがつくマイナー漫画なので古本屋でも見つかりませんが。

    スポーツ漫画、特に野球漫画では肩の故障をストーリーに含めるのは鉄板です。
    そこでもう少し柔道整復とか鍼とかメジャーになってほしいところです。

    それではよい月末を。


  • スポーツ固有のケガ(弓道③)

    スポーツ固有のケガ(弓道③)

    Dsc 2898

    そういえば今月に入ってデンドロビウムが咲き始めました。
    2株あるんですが2株とも。調べるとノビル系デンドロビウムの開花時期は2~5月らしいんですが7月…環境変化?
    5月に頂戴した胡蝶蘭がついにすべて落花したのでしばらくこちらをメインに置いておきます。
    ちなみにデンドロビウムは試作3号機じゃない方です。

    さて、いくらか検索で「怪我 弓道」で検索して来られる方も居られるようなので、ちょっと限定的なケガを少々。弓道の専門用語も使いますので悪しからず。

    弓を引く際の右肩の痛み(関節)

    弓道の動作って結構シンプルです。
    が、一つ一つの所作を取ると細かい動きをしています。
    その中でも大きな動作となる「打ち起こし」から「会」にかけての間に肩の捻りが発生します。
    この時に「肩が抜ける」「肩に痛みが出る」という方がそこそこ居られます。

    何が原因か

    基本的に肩回りの筋・腱・関節になんらかの問題があって痛みが出ることが多いです。
    これに関してはAI絵ではちょっと拙すぎるので某書籍から拝借

    by プロメテウス 上肢編 右肩前方から 医学書院

    一番多いのはこういった棘上筋と大結節、肩峰下での傷害かと思います。
    人体の構造上、弧を描くように打ち起こしをすると、肩甲骨が前方に引き出されつつ上腕骨が上がり、その際に肩峰と上腕骨が衝突、間にある筋腱を挟み込みます。
    通常であれば多少衝突しようが上図にあるような肩峰下包という潤滑液の入った袋(滑液包)がクッションとなりスムーズな動きを作ってくれるのですが、

    棘上筋の損傷・炎症、滑液包の炎症、周囲の靭帯の損傷などが生じているとその組織に負荷がかかった段階で痛みが出ます。

    そうなると肩峰下滑液包炎や棘上筋損傷と呼ばれるような外傷となります。
    特に肩の前方辺りで痛みが出たり、「パキッ」と音が鳴ったりする場合は大抵これですね。

    またこれを回避しようと引分けの途中で肩甲骨が後ろに下がったりすると弓道でいう「肩が抜ける」状態となります。脱臼じゃないです。

    本来であれば、打ち起こした状態での肩甲骨は(前鋸筋で)肋骨に押し付けたままある程度その位置をキープし、「大三→会」時に肋骨に押し付けたまま下方回旋することで関節窩が上腕骨を受け止めてくれると綺麗な「会」となります。
    理想的には上腕骨と肩甲骨が同じように降りてくるのが一番かとは思いますが…弐段程度の小生が言えることではありませんね。

    ただやはり肩の痛みがある、あるいは肩甲骨の使い方が上手でないといった状態で弓を引くと「肩が抜ける」という状態になるので肩甲骨の使い方は大事です。

    痛みがある場合、あるいはパキパキ音が鳴って痛みがある場合の対処としては
    「安静」はいつも通り大切なのですが、ストレッチなども効果的です。
    基本的に関節周囲の動きが悪い、あるいは筋肉自体の緊張などが原因となる事が多いので痛みのない範囲のストレッチなどで周囲の筋のバランスを調整してやることが大事です。
    当院ではそれに加えてモビリゼーションといった関節運動を中心に治療を行います。

    また細かい身体の使い方等についてもトレーナー的な視点からの指導をさせていただきます。
    もしトレーニングについて相談したい場合でもお気軽にご相談下さい。

    それでは良い一日を。

  • 足関節捻挫

    足関節捻挫

    目に関するコラムが続いていましたが、今日は怪我で。
    相変わらずこむら返りのアクセスが多いですが、何で検索してここにたどり着いて居られるのかはイマイチよく分かってません。

    さて、足関節捻挫は一般的な外傷としては一番多い部類に入るのではないでしょうか。
    この間も友人が玄関で捻ったと言って来院されました。

    他にも階段で足を踏み外す、スポーツの運動中に捻る等々
    先日、野球のオールスターゲームがありましたが、その選出の際に辞退した選手が数名居られました。
    そのうちの一名の理由が「左足関節外側靱帯損傷・左足関節三角靱帯損傷」となっていました。
    捻挫による靭帯損傷と云うことですが、これだと内側も外側も損傷しているのでかなり大きな外力で発生した外傷になります。

    バスケでの外傷でも書きましたが大事なのは

    市販の湿布は駄目です。ちゃんと氷で冷やしてください。
    その後の固定の際に湿布使うのは良いですが…柔道整復師的には泥シップを使いたいところです。

    ついでなので超音波画像でも出しておきましょう。
    三角靭帯(内側靭帯)の脛舟部の描出です。

    Dsc 0101

    矢印およびオレンジで囲われた部分です。
    左端が内果、右端が舟状骨、真ん中の深い部分は距骨になります。
    特に問題ないので綺麗に描出されていますが、前述のような三角靱帯損傷であれば、炎症を起こしていたりすると周囲に黒い部分が大きく映ったり、あるいは白い部分の連続性がなくなっていれば断裂の可能性があります。

    処置としては先にも書いた通り固定になりますが、超音波で損傷度合いを確認することにより治癒までの期間を想定することが容易になります。また、プレイ復帰可能かどうかの判定も。

    もし断裂していて放置した場合、「癖になる」ということにもなりかねません。
    捻挫についてはちょっと捻っただけ、と軽視せずにしっかりと治しましょうね。

    それでは良い一日を。