柔道整復師という国家資格の知名度の低さは資格者全員が思っているところではあると思います。
接骨院・整骨院の先生と言えばまだ聞こえは良く、「あぁ」と思ってもらえるんですが、その前に「柔道整復師です。」と言っても「??」となることは多々あります。
元々この資格はその名の通り柔道から派生した資格ではあります。
柔道の技は「殺法」として戦場で人を殺す技
ただ、怪我を治す技として「活法」という技術も発展したそうです。
その活かす方を昔の先人たちがえんやこらした結果、国家資格として確立させたそうです。
えんやこらの部分は表向きの部分と裏向きの部分様々が入り混じっているので割愛。明治維新とかあの辺の時代。
そんなわけで柔道整復師となるには「柔道の素養」というものが求められます。
ですので基本的には柔道整復師の国家資格持ちは柔道の経験者だと思っていただければ結構です。でも噂では柔道ない学校とかあるらしい…。
私も例によって柔道の経験者…一応ながら初段は取得して黒帯です。
黒帯買ってないから白ですけど。
そして柔道とは元々殺す技、さらに現代でもコンタクトスポーツですので怪我も多発します。
なので固有のケガ…といってもなんでもありです。
捻挫とか打撲とかは置いといて、比較的重症例を挙げていきましょう。
肩関節・肩鎖関節の脱臼
投げられた際に受け身を失敗し肩から落下、あるいは手を着いてしまって肩を捻って受傷などで発生します。
肩関節とは「肩甲骨・鎖骨・上腕骨」という3つの骨から成り立ちますが、この「肩甲骨と上腕骨」の繋がりが外れる、あるいは「鎖骨・肩甲骨」の繋がりが外れる状態です。
鎖骨が外れれば鎖骨が上に突出して見えることが多く、
上腕骨が外れれば肩が挙げられない、肩幅が狭くなるといった見た目になります。
ただ、一般には骨折との区別が難しいため、肩部で「形がおかしい」となったら直ぐに接骨院か病院へ行く、あるいは救急車を呼ぶのが手っ取り早いです。
どちらも元の位置に戻す、「整復」するのは難しくありません。
が、その後にきちんと固定して再度外れないようにしておかなければ、鎖骨は見た目が出っ張った状態が残ってしまいますし、上腕骨はそれこそ「癖に」なります。
特に鎖骨は靭帯が断裂してしまっていると手術となることが多いです。
きちんと固定ができていれば2~4週間で壊れた組織(関節包)が結合し、あとはリハビリする位になります。
受傷後1週間以内に試合に出たい…となるとちょっと「癖になる」のを覚悟しながら出ることになります。テーピングや包帯でガチガチに固めることになるとは思いますしパフォーマンス充分に発揮できないでしょうからおすすめしません。
鎖骨の骨折
これも投げられた際に受け身を失敗し肩から落下、あるいは手を着いてしまって肩を捻って受傷などで発生します。
これも鎖骨の脱臼と同じように固定が難しい症例となります。
くっつくのはくっつくんですけどね。
変形してくっつく場合もあるので、手術の適応かどうかの判断が必要になります。
1週間である程度くっつきます。動かすと再度折れるのでまだまだ動かしては駄目ですが。
3~4週間しっかり固定できていればくっついてくれます。
そういう意味では脱臼よりも元通りになりやすいという部分はあるでしょうか。
しっかり固定できてないとくっつかない「偽関節」となってしまうのでおとなしくしときましょうね。
前腕骨の骨折
これも投げられた際に手を衝いてしまった際に発生します。
特に成長期の子どもに多いですね。
まだ骨が弱いところに投げられた際の全体重がかかると「橈骨(とうこつ)」という前腕の骨が手首付近で折れます。
これもくっつきます。なんなら先述の鎖骨とかよりも楽にくっつきます。
ただHunter×Hunterのように「折れたところが丈夫になる」というのは…無いですね。
サトツさんがあたかも本当にあるように喋ってるんで信じている人は多そうですが…。
by Hunter×Hunter 34話,35話
自信満々に語るサトツさんですがそんなことはない
骨折後は肘から手首まで固定します。(最近では肘を含めない事も多いですが、患者様次第ですね。)
まだ小さな子どもだと動き回るんでしっかりギプスで固定しときたいとこではあります。
4~5週間という所でしょうか。
ただ固定が甘いと子どもは自分でスポッと抜きますからね…油断なりません笑
くっついた後はリハビリ…なんですが、手って普通に日常で使うのでそこまで大仰なリハビリを必要とはしなかったりします。ただ動かして痛みがあったりする場合には必要ですが。
他にも柔道のケガは色々ありますがとりあえず代表的な骨折・脱臼を。
当院では骨折脱臼後のリハビリ(後療)もやっていますので、もし心配されているようでしたらご相談いただければと思います。
それでは良い一日を。