さて、前回に引き続きバスケ特有の怪我ということですが、どっちかと言うとこちらの怪我の方が悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
というわけで今回はオスグッド、セーバー病について
どちらも成長期(特に男子)の病気ですので大人の皆さんは子どもの様子をよく見てあげる必要があります。
オスグッドシュラッター病
膝の前の部分に痛みが出てくる病気です。
太腿の骨を「大腿骨」、その前に「膝蓋骨」
膝下には「脛骨(けいこつ)」と「腓骨(ひこつ)」という2本の骨があります。

(またAIで画像生成してみましたが…やっぱり何か違和感がある…)
膝蓋骨の真下あたりの骨が前に突出し痛みが出てくるのがオスグッドシュラッター病と言います。よく「オスグッド」と略されます。
原因は骨の成長に筋肉の延長が伴わないことで骨が筋肉に引っ張られ、結果、骨が変形してしまう状態です。ですので急激に身長が伸び始めている子どもが好発対象となります。
これは変形してしまうと元に戻らないので注意です。
痛みが出ている時は安静にしつつアイシングを行い炎症を抑える必要があります。
日頃から大腿四頭筋、太腿の前の筋肉を緩めるようなストレッチを充分に行いましょう。
正座するような形で膝を曲げ、上体を後ろに倒してやる。
あるいはうつ伏せの状態で膝を曲げ、足首を持ってお尻に踵を付けるように引っ張ってやる。
とにかく自分では太腿の前の筋肉をしっかりと伸ばせるようにしていきましょう。
セーバー病(シーバー病 Sever病)
これも成長期の子どもに生じる病気です。
踵骨骨端症という踵の骨に異常が生じる病気です。
踵の骨は上からはアキレス腱、下からは足底腱膜という腱によってそれぞれ引っ張られています。
これらが踵を強く引っ張ることにより成長期の硬くなっていない骨の部分が炎症を生じてしまう状態です。
炎症がひどいと踵を着くだけで痛いので歩行にも障害が出現します。
これも炎症を抑えるためのアイシングが第一なのですが
今度は足の裏、およびアキレス腱のストレッチを充分に行う必要があります。
成長に伴い自然と治っていくものではありますが、痛みが伴うため治療してあげないとフォームや他の部分に影響が出てくる可能性があります。
両疾患とも十分な安静とストレッチが必要となります。
当院ではこのような疾患についても治療対応いたしますので
成長期の子ども様の膝、足の痛みがありましたらお早めにご相談ください。
それでは良い1日を。
